2020年5月29日金曜日

理想的な体の状態とは?


人のからだをみる時には、現代医学の視点からみたり、伝承医学の視点からみたり、他にもいろいろな見方ができると思います。

体を形作る筋肉や骨、内臓、そして血管や神経はそれぞれ独立したパーツでしょうか?


人は受精卵という小さな丸い物体から徐々に形を変えて今に至っています。

その過程を振り返ると、理想的な体の状態をイメージするヒントになります。

原点は水の入った袋です。それが少しずつ大きくなり、形を変えていくわけです。


水の入った袋の中に骨をはじめ色々な物体ができてくることで、徐々に膨らんで人の体を形作るようになります。



なので僕が理想的な体の状態をイメージするときは

”水の入った袋の中に骨が浮いている状態”

を頭に思い浮かべます。


あちらこちらで緊張や滞りが生じて、骨が縛り付けられて自由に動けなくなった時に多くの不具合は生じます。

水は血液をイメージしても良いと思います。
新鮮な血液で満たされた体内の状態です。
これが淀みなく流れている中に骨が浮いているようなイメージでしょうかね。


骨を縛り付けているものは組織の癒着であったり、緊張による血流不全であったり様々ですが、いずれにせよ体内で活動レベルの低下した結果生じた反応です。

しっかりと血液、体液が流れなくなってしまって、機能していない体のパーツが、骨の自由な動きを妨げると考えられます。

縛り付けられた骨が解放されて自由に動けるようになって、あるべきところに収まれば、筋肉の長さも調整できて緊張も緩みます。

そう考えると骨の役割は”体の中にスペースを作ること”とも言えますね。


実際、隣接する骨と骨は直接繋がっていません。
関節を介して多くの場合は関節液や軟骨を介して向き合っています。
なので骨は浮いている状態もイメージしやすいですね。

筋肉や靭帯、脂肪なども同様です。

それぞれ隣り合う組織同士に癒着が生じると、お互いの動きを妨げることになってしまいます。

なのでこれらの組織同士もしっかりと動けるように癒着を剥がしていく必要があります。

ちなみに、ストレッチでは筋肉などの組織は縦方向には伸びますが、隣り合った組織がくっついて生じる横方向の癒着を剥がす力はなかなか加えられないので、この辺りは手技で助けてあげる方が良いと思います。

一つ一つの組織がなめらかに滑る状態をイメージして剥がしていきます。この辺の話は長くなるのでまた改めて。

内臓も同様ですね。隣接した臓器や膜と不必要な癒着が生じたら同じく機能低下の原因の一つになると考えられます。



このことの気がついてから随分と施術のスタイルが変わりました。
この仕事を始めて数年の間は(結構長い年数ですが)硬い箇所を見つけたらそこだけを必死にどうにかしようとしていましたが、視野が狭すぎましたね。やはり問題のある一つの組織をみるだけではなく、体を全体として眺めないと本質が見えてこないし、いくら頑張っても的外れなアプローチが多くなってしまいます。そうした経験を積み重ねてやっと気がついた訳です。




ですので施術の際の一つのゴールとして、全身を見つめた上で『あるべきものをあるべき場所に』というコンセプトは有効ではないかと思います。

そのための第一歩として体内にスペースを提供する骨に着目してその位置を調整していくという切り口は色々とヒントになるのではないでしょうか。


体のそれぞれの器官が引っ張られたり、押されたり邪魔されることなくあるべき場所に位置すると、しっかりと動きやすくなります。

最近はこのような状態を作っていけるように意識して施術をしています。

施術のテクニックは色々ありますが、それぞれの違いは大した問題ではないと思います。
どのテクニックを使うか?よりもどのような体の状態を作るか?ということが本質だと僕は思います。

全体像を見つめて理にかなったことをすれば自ずと良い結果につながるのではないでしょうか。


古田大祐


施術のお問い合わせはこちら
http://furutadaisuke.com/bodywork.html
furutadaisuke@gmail.com



講習のお問い合わせはこちら
http://a-t-m-ensemble.com

0 件のコメント:

コメントを投稿

五十肩とは?

五十肩は中年期によくある肩を動かせなくなる疾患です。 四十肩と呼ばれることもありますが、どちらも俗称で全く同じものです。 正式には"肩関節周囲炎"と呼びます。 40歳以降に多く見られる疾患なので、年齢にちなんで四十肩や五十肩という名前がついています。 五十肩に...